糖尿病は日常生活に密接した病気であるため、飲み薬やインスリン注射などの治療のみならず、食事や運動など個々の患者さんに合わせた療養が必要になってきます。
ふくやま病院には医師や看護師、管理栄養士の糖尿病療養指導士が在籍しています。
糖尿病療養指導士は、治療に最も大切な日常生活の自己管理を、患者に対して指導する糖尿病の専門家です。
外来での通院治療が主ですが、通院での改善が難しい方には食事療法やインスリンなどの薬物療法、運動療法を組み合わせて最適な治療を行う教育入院も行なっています。

■糖尿病外来
ふくやま病院では糖尿病外来を実施しています。
日時:月曜・木曜 14:00~17:00(予約制)
担当医:永田正男
日本糖尿病学会(専門医・指導医)
専門は1型糖尿病、高齢者糖尿病
・健康診断で指摘されたことがある
・気になる症状がある
・糖尿病治療をしていたけれどやめてしまった
などがあればご相談ください。
■食事療法
糖尿病だからといって特別な食事をするわけではなく、適切な量を守り、栄養バランスを意識し、規則正しく食事をすることが大切です。
糖尿病の食事療法の基本的な考え方や日常における食事の注意事項など、個々の患者の状態に合わせて、管理栄養士がアドバイスさせていただきます。
食事療法を希望される場合は主治医にご相談ください。
■フットケア外来
糖尿病の患者さんは、足にまつわるトラブル(たこ、巻き爪、水虫、乾燥、ひび割れなど)が起こりやすく、重症化しやすいため、セルフケアを通して、小さな変化に気づくことが大切です。
ふくやま病院では、週1回、決まった時間帯にフットケア外来を行っています。
足の変化を見るための写真撮影や、足のケア(爪切り・やすりがけ)を行うだけでなく、合併症の1つである神経障害(手足のしびれなど)を発見する検査として、アキレス腱の反射検査や内くるぶしの振動覚検査を行っています。
また、足のケアを行いながら、日常生活での注意事項も指導しています。
日時:毎週水曜日 14:00~、15:00~(1時間程度) ※完全予約制
フットケア外来を希望される場合は主治医にご相談ください。


■透析予防指導
透析が必要になる主な原因が糖尿病の合併症による腎機能の低下です。
透析は日常生活に対して制約を伴うため、透析が必要になる末期腎症に陥らないためにも、定期検査によって腎症の早期発見に努めるとともに、正しい代謝コントロールを続ける必要があります。
ふくやま病院では、週1回、透析予防指導を行っています。
療養指導や栄養指導などをまとまった時間で受けることができます。
日時:毎週水曜 9:30~12:00(30分間程度) ※完全予約制
透析予防指導を希望される場合は主治医にご相談ください。
■フリースタイルリブレ
【血糖測定】
糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせて、適切に血糖をコントロールすることが必要です。
血糖を適正にコントロールするには、血糖の変動を把握することが欠かせません。
血糖が食事や運動の影響をどのように受けて、変化しているのかを把握することによって、より適切な治療を受けることにつながります。
【血糖自己測定】
血糖はさまざまな要因によって変動するため、診察時に測っただけでは血糖が適正なコントロールできているのかを把握するのが困難です。
そのため、日常生活での血糖の変化を患者自身が測ることで、1日の血糖の変化を自分で正確に把握することができます。
そうすることで、医師のより適切な治療計画に役立てることができます。
【フリースタイルリブレ】
ふくやま病院では、簡易血糖測定器として「FreeStyleリブレ」を導入しています。
これまでの血糖自己測定では、指先からの少量の血液を必要としていましたが、「FreeStyleリブレ」は血糖値ではなく間質液中のグルコース濃度を測定するため、腕に貼りつけたセンサーに機械(リーダー)をかざすだけで、血液を採らなくても血糖値に近い値をリアルタイムで測定することができます(下図参照)。指に針を刺す必要がないため痛みがなく、服の上からでも測ることができます。
食後や睡眠中など、これまで確認することが難しかった血糖値を連続して14日間測定することができます。

※ 「間質液中のグルコース濃度」は血糖値そのものではありませんので、必要な際には、血糖測定機能を用いて血糖値の測定を行う必要があります。
インスリンなどの自己注射治療などを行っている患者が対象になります。希望される方は主治医へご相談ください。
■糖尿病教室の開催
ふくやま病院では、糖尿病療養指導士を中心として、糖尿病教室を参加費無料で開催しています。
糖尿病の患者のみならず、糖尿病予防に関心のある地域住民にとっても、医師・看護師・管理栄養士・理学療法士などの話を聞くことができる貴重な機会になっています。
【現在はコロナウイルス感染拡大防止の観点から、休止しています。】
